フォルクスワーゲン排ガス不正の真相 | 日経クロステック(xTECH)
2007年夏――。フォルクスワーゲンの最高経営責任者に就任して1年も経っていないマルティン・ヴィンターコルンが、壮大な計画をぶち上げた。当時600万台だった販売台数を、10年後に1000万台超にするものだ。GM社とトヨタ自動車を抜いて世界一になることを目指す。
“世界制覇”を狙う上で中心的な役割を担うのが、排ガス不正問題の原因となったディーゼルエンジンだった。ハイブリッド車「プリウス」で成功するトヨタに勝ち、アメリカ市場を攻略するのにディーゼルが欠かせなかった。