「ｉＰｈｏｎｅ爆買い」装い免税悪用 中国人転売ヤーの狡猾手口 - 産経ニュース
日本経済に恩恵をもたらした中国人らのインバウンド（訪日外国人観光客）による「爆買い」。
だが、爆買いを隠れみのにした免税品の転売問題が相次いで発覚している。インバウンドは条件付きで消費税を免除されるが、税抜き価格で購入した割安商品を大量に転売業者に横流しすることで、報酬を得ていた疑いがあるのだ。
大阪国税局の職員は、令和２年以降に短期滞在ビザで入国した中国人ら外国籍７人の不審な購入履歴に目を付けた。
７人の購入総額は７７億円。爆買いとはいえ、あまりに高額だ。追跡調査したところ、購入した商品を母国に持ち帰った形跡はなかった。いずれも日本国内を拠点とする転売業者の「買い子」となり、購入品を業者に横流しした可能性が浮上。
免税対象にならないと判断し、７人に対して支払いを免れていた消費税計７億円超の徴収処分を決めた。
なぜインバウンドが転売業者に利用されるのか。国内在住者は商品の本体価格に加え、消費税を払う。しかし、インバウンドは母国への持ち帰りを前提に、電化製品や洋服など一部商品の消費税が免除されるため、その分、安く購入できる。
